相馬千秋さん ブラウジングトークセッション

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2011年1月27日
ブラウジングトークセッションに「フェステバル・トーキョー(F/T)」(プログラムディレクター)相馬千秋さんをお迎えしました


相馬さんはアートマネージメントと文化政策を学び、「東京国際芸術祭」、「急な坂スタジオ」、「フェステバル・トーキョー」の企画運営に関わられてきました
「演劇は劇場へ行き、客席に座って鑑賞するものである。」という概念を壊すような企画を次々と提案しています。
演劇という媒体は、最も原始的なメディアのひとつですが、テレビや、インターネットなどの発達のせいで演劇の役割は変わってきています
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演劇はアイドルのコンサートなどに比べるとほんの少しの人々にしか見せれていない現状がありますが、なぜそのような不自由なメディアをつかうのかを問いかけるのが相馬さんが所属する「フェスティバル・トーキョー」の目的だそうです。
つまり演劇というメディアがもっている可能性その社会的な役割、可能性を考えることなのです。
これは60年代寺山修二がすでにこのようなことを問いかけていたそうです。
「フェスティバル・トーキョー」では彼の作品「書を捨てよ街へでよう」の名を借りて「劇場を捨てよ街へでよう」というサブタイトルがつけられています
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司会者から演劇でしか得られない体験の質とはなにか、との質問に「正直わかりません、としか答えられない、それを常に問い続けることが重要。問いかけイコール社会へ作品を提示するということですから」それを問いかける場をつくるのが相馬さんの活動そのもののなのです。
池袋などで開催された「完全避難マニュアル」という作品もこのような考えのもとにあるようです。
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これらのイベントは公共の資金に多くを頼っていますが、公共の資金を使う根拠は、あたらしい価値をつくることにチャレンジしている。先にニーズがあるものに呼応している状態ではないという点においてその部分をパブリックな資金で補填するしかないとのこと
会場の参加者の方からは公的な資金は「新しい施設やアーティスト支援」に使うべきとの意見もよせられ、行政側の立ち位置についても考えさせられる機会となりました。
演劇と都市という大変興味深いテーマでした。
相馬さん、ご来場の皆さん、ありがとうございました

09. 2月 2011 by CDC STAFF
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