柳家紫文さん ブラウジングトークセッション
2010年11月11日のゲストは音曲士の柳家紫文さん、お弟子さんの小夏さんをお招きしました。
まず、三味線の新内の流しの演奏から始まりました。
普段のトークセッションとは雰囲気の違う様子に、満員のお客さまも聞き入っていらっしゃいました。現在ではもう新内の流しは存在していないそうで、お客さまの中にも実際に聞いたことのある方はほんの僅かでした。
野球のルールを知ってる人だけの人は野球ができないのと同じで、インターネットで仕入れたり、本を読んで知ってるつもりになっている知識が多すぎる。
経験を伴った知識じゃないと、身になったとは言えばいんじゃないか?
例えば、「新宿」を「シンジク」と1節で言わないと、邦楽では唄えない。日本語がもともと持っている仕組みを崩してしまうと、伝わるものも伝わらないんじゃないか。日本語の言葉がただの記号になってしまっている。
かつて長唄の師匠に稽古をつけてもらったとき、師匠が45分の曲を弾いているのを聞かされて、翌日いきなり「さぁ、やってみろ」と言われたそうです。「えっ!」と困っていたら、「好きだったら寝ないで覚えるだろう?」。。。
お話の途中に常磐津の恵方漫才、新内の梅雨衣酔月情話をご披露していただきました。
そして寄席ではおなじみの「長谷川平蔵」のネタをご披露いただき、開場は笑いの渦に巻き込まれました。
開場からは質問も飛び交い、終始にぎやかなトークセッションになりました。
たくさんのお話をしていただいたのですが、紫文さんの口調で、声で聞いたからこそ面白いお話しでした。まさに「口で伝わる物語」。
次回は11月25日、平山亜佐子さんをお招きします。
お楽しみに。
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