美篶堂の製本ワークショップ
うららかな春の1日に、きれいなブロックメモを上製本に仕上げました。
色とりどりのブロックメモと見返し、表紙の組み合わせから、好きなものをひとつ選んで上製本に仕上げていきます。たくさんありすぎて、みんな悩んでいました。
まずは本の背の天地に花布(はなぎれ)とよばれる飾り布を準備します。かつては補強のためのものでしたが、いまでは本を彩るパーツです。束(つか)が16mmですから、その幅のとても小さなパーツを切り出します。
次は見返し(みかえし)。表紙の裏側に一枚貼りついている一枚の紙のことです。これは本文(ほんもん)と表紙をつなぎとめる重要なパーツ。しっかりと二つ折りにして本文となるブロックメモに糊で貼ります。さらに畑やギャラリーで活躍する寒冷紗という網目状の布と花布、背紙を糊づけて、背固めをすると本文の完成です。
つづいて表紙をつくります。どれも重要な工程ですが、やっぱり外見は大事。じっくりと作業をすすめます。
まずは一枚の布にガイドをつけて、表紙をくるむ布をつくります。それができたら、すこし厚めの板紙に表紙布を糊づけします。あとで本の背と表紙のあいだに溝を入れるために、すこし間をあけて板紙を貼りつけないといけないので、みんな真剣です。
表紙を折ってクセをつけたら、ついに見返しと表紙を貼りつけます。上製本ですから、本文の背と表紙のあいだには隙間があり、たった一枚の見返しだけで本文と表紙が一体になるんです。
最後は溝のつけるために竹ひごおさえて、反らないように紙にくるんで持ち帰ります。家で重しをのせて一晩置いたら完成です。
大人はもちろん、ちいさい子供たちもお父さんやお母さんに手助けしてもらって、ステキなブロックメモノートブックができあがったようです。