「メディアをめぐる、7つの話」も、ついにフィナーレです!

7月にはじまった「メディアをめぐる、7つの話」も10月21日に、ついに最終回となりました。その日は、大分市で映画館「シネマ5」を運営される一方で、映画配給のあり方を変えるべくシネマ・シンジケートを組織されている田井肇さんをお迎えしました。
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湯布院映画祭の立ち上げにかかわられた田井さんが、ハレの場である映画祭から離れ、日常的な映画の場である映画館に腰を据えられたのが20年前のことです。
100万人都市でした成立しないといわれているミニシアターですが、それを人口40万の大分で20年もつづけるというのはすごいことです。その年月のご苦労などをお聞きしようとしたのですが、つづけることが目的になってはいけないという話を自戒をこめながら話されました。
映画を上映することが大事なのではなく、自分が観てほしいと願ってやまない映画を届けることが大事なのだと。
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その映画を届ける先にいるのは「心ある人たち」です。
田井さんにとっての観客は、デート中のカップルや20代女性といった括りではなく、上映作品に対する自分の思いに共鳴してくれる心をもった人たちだそうです。
その共鳴の仕方が是か非かというのは問題ではありません。その方たちに向けて、考え抜いたあげく出てきた「すっっっごいいい映画です」という感想の「っ」に込められた思いとともに届けて、あとは判断してもらうのだそうです。
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いまになってふり返るとこのトークセッションでは、メディアセブンがなぜできたのか、そしてこれからどうなるのか、そういったことを歴史や文化や地域といった観点から考えてみたかったのだと思います。だから、そのトークセッションの最後に、田井さんをお迎えできたのはほんとうに幸運なことです。
大分に住む人と同じ空気を吸い、同じスーパ−で買い物をして、そうして土地で自分が生きてきたからこそあり得るシネマ5を運営されているのですから、川口という地域にあるメディアセブンの行方にも意義深い話にちがいないわけです。
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このようにして幕を閉じた「メディアをめぐる、7つの話」、多木さんをお迎えした初回と、最終回にご参加いただいた方からは、「初回を聞いたときはどうなることかと思ったけれど、しっかりつながりが感じられたよ」とおっしゃっていただきました。
参加されたみなさんのなかで、それぞれの「つながり」を発見してもらえていれば幸いです。

7回連続トークセッション「メディアをめぐる、7つの話」
 01:写真|多木浩二さん レポート
 02:出版|松田行正さん レポート
 03:音楽|レイ・ハラカミさん×西郡勲さん レポート
 04:コンピュータ|藤田善弘さん×ぜんじろうさん レポート
 05:ビデオ|土屋豊さん レポート
 06:ネットワーク|前田邦宏さん レポート
 07:映画|田井肇さん

27. 10月 2008 by CDC STAFF
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