あと残すところ2回となりました…
10月2日の「メディアをめぐる、7つの話」の第六話は、ウェブサイト関心空間を主宰される前田邦宏さんをお迎えし、関心空間の成り立ちとインターネットの来し方と行く方についてお話いただきました。
※ご来場いただいた方にブログで紹介いただきました。
メディアセブンもイベント情報を掲載したりしてお世話になっている関心空間–じつは説明しようとするとなかなか難しい仕組みです。伝わるだろうかと懸念もされましたが、前田さんは的確に
「笑っていいとものテレフォンショッキングのインターネット版」
とおっしゃっていました。…的確さの度合いはともあれ、つまりは、自分の知っている情報から、別の情報が〈つながり〉、さらにその先へ先へと〈つながり〉、自分の知らない関心事を見つけられる(セレンディピティ)という具合です。
その関心空間のコンセプトや内実、サイト名やロゴの由来などについてお話しいただいた後、ひろくインターネットの来し方と行く方について、ご自身のプロジェクトとビジョンとともに伺いました。
そのなかで興味深かったのは、前田さんが定期的にインターネットに飽きられている。だれでもそうなのですが、前田さんの場合、飽きるたびに考えたり、つくったりされることが興味深い。
最初に飽きられた時期が関心空間をつくられたときで、インターネットが広くなったためにコミュニケーションが疎になったから飽きたのだとか。そのときに、かつての限定的なインターネットの箱庭をつくろうとしてできたのが関心空間だったそうです。
そしていままた退屈に感じつつあるとおっしゃっていました。インターネットというよりも、サービスーインターネットにまつわる想像力というべきかもしれませんーに退屈しているのだとか。
そして、その退屈なインターネットのなかで考えられているというのが、ウェブ空間ではまだ興味深い情報がある場所が「場所」として認識できないということでした。
個人的に関心をもったのは、ウェブ空間ではまだ興味深い情報がある場所が場所として認識できないとおっしゃったことでした。まだまだインターネットという空間ではそれをできる窓口(インタフェース)も、探し出してくれる地図(検索アルゴリズム)もないというのです。
ぼくらの感覚が進化するのが先か、その感覚を補ってくれる環境が先か分かりませんが、インターネットが場所として認識できる日がくるのだろうかと、お話を聞きながら想像をめぐらせてみたりしました。
7月からはじまったトークセッション「メディアをめぐる、7つの話」も、次回でついに最終回を迎えます。最終回は映画をテーマに田井肇さんをお迎えします!