トークイベント|平山亜佐子さん

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こんにちはヤキュージョーです
5月16日 「趣味と実益」発行人の平山亜佐子さんをお招きしました


エディトリアルデザイナーであり奇話収集家の平山亜佐子さんに
ミニコミ誌や個人雑誌などにかかわる「オルタナティブメディアの可能性」についてお話いただきました
平山さん自身も2011年5月より「趣味と実益」という自費出版の個人雑誌を刊行しています。近年の個人発信の動向を動画、音楽、冊子などジャンル別に概観したあと平山さんが特に力を入れている紙媒体の個人発信メディアについて解説していただきました
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現在は様々な呼称で呼ばれておりますが
・同人誌
・zin
・ミニコミ
・フリーペーパー
・リトルプレス
・小冊子
ちょっとした風合いなどでも名前が変わるようなのですが、それぞれ由来がありすべて自費で出版する冊子です。さかのぼると同人誌が一番古いようで起源は明治だとか
その後部数や種類が増えるのは60年代以降で漫画、映画、SFマニアなどから多くの同人誌が発行されたようです。また70?80年代にはコピー機の普及などで安価に印刷できるようになって再度ブームが訪れます
平山さんからは近年の同人誌のなかでも注目しているものを紹介していただきました
その中には
・学生サークルが作っているフリーペーパー
・中南米の情報に特化したもの
・野宿というテーマを追ったもの
またプロの編集者が趣味で発行しているものや、きわめて個人的な視点を前面に押し出したものなど多種多様であります。多くの冊子が「読みたいものがないから自分で作った」というDIYの精神に支えられているようです
そして最近では自費出版の動きやすさを利用してミニコミ誌を発行しファンを集め、最終的にはメインカルチャーへの影響を与えるような集団を目指す若手も現れているようです
平山さんが自ら発行を手がけるようになったきっかけは、出版社から出した著作の執筆時に様々な資料を読み漁ったなかで、自分のメディアを持つ重要性を感じたと言います。
また、デザイン会社での勤務経験と、文章も自分で書けるということで印刷所や出版社に頼まなくても「自分でつくればいいんだ」と考えるようになったそうです
そんな平山さんがご自身の雑誌「趣味と実益」の発行を予定していた2011年3月に震災が起こります。東京に住んでいた平山さんも地震の直後ツイッターやテレビのニュースにくぎ付けになり、執筆が手につかなかったそうです
しかしそこで自分を鼓舞することができたのはある作家の人生でした
宮武外骨は明治から昭和にかけて活躍した作家ですが、彼も関東大震災を経験しています
驚くべきことは彼は1週間後には画報の準備を始め3週間後には震災画報という冊子を発行しています
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平山さんはそのような宮武の気骨を思い出して自分を励ましたといいます
「みんなが混乱しているときや迷っているときにすぐに溜飲を下げられるようなわかりやすいものを提示するのではなく、そのような時こそ広い視野を持てるような情報を発信すべき」と平山さん
そして満を持して5月に第一号を発行となります
その中身はインターネットから見つけた秀逸な記事や伝記、そしてご自身による体験レポートなど様々。平山さんは他の職業と両立してそれをこなします。
そのような平山さんのエネルギーの根源を理解すべくこれまでの経歴にもふれました。特に中学校時代にその萌芽を感じます
当時は漫画を書くのが好きな子供で、それが高じて
中一の時に初の漫画雑誌を編集、片っ端から絵や漫画を描ける友だちに強制的に膨大な枚数を書かせ発行。しかしそのスケジュールのきつさから2号で廃刊したようですが、「何か形のあるものを作りたい」という強い欲望が感じられるエピソードです
その後も雑誌への投稿など積極的にその活躍の場を広げていきます
またEメールが広がりはじめたころメールマガジンが始まりますが、平山さんはいち早く反応し月2回のペースで発行し、最終的には7年ほど継続したとか。
平山さんが個人雑誌を一人でやる理由としてはちょっとした時間でも出来るという事と自分のペースで出来るところを挙げています
最後に「私という個人を核とした文化総合誌というつもりでいる。そしてそれを見たり読んだりした人が少しでも前向きになれれば嬉しい」と平山さん
今後も歴史の中に埋もれたエピソードなどたくさん発掘してほしいですね
ご来場の皆様、平山さんありがとうございました

14. 6月 2013 by CDC STAFF
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