ふじみまち未来会議

世代や職業に関係なく町民同士が、また町民と行政が継続的に対話できる会議の提案です。

会田大也さん(研究会の企画・コーディネート)のコメント

どんな人が、どんな課題に対して、どういった手法で解決策を図ろうとしているのか、とても分かりやすかったです。

こうした話しあいというのは、かつては町のお祭りなどを作って行く過程で自然と行われていたのかも知れませんが、より年齢や立場などが多様なメンバーの意見を取り込むことによって、多角的な議論が期待されます。

未来について構想したり、行動の種になったりする「場」を用意する、ということが明確で、この未来会議そのものが行動の主体になるわけではない、ということを明言している点が特徴的だと思いました。おそらく、行動の主体になってしまうことには、気づかれにくいデメリットもあるはずで、それを回避するということを検討した上で、あえて「議論の場」に徹するという選択になったのではないかと想像しています。バレーボールで言えば、トスを上げることに徹して、スパイクを打てる人に打ってもらうことを期待するという事になると思います。この方式では、議論の蓄積やノウハウが、未来会議の中に溜まっていくことが強みになると思います。将来的には、行動を起こす人々同士を繋げていったりする役割も期待されるかも知れません。

こうした活動が継続的に行われていくための仕組みについても今後話されていくだろうと思いますが、継続性を担保するためにはどうしたら良いかというのは、あまり知られていないかもしれないなと思いました。毎回の会議を楽しい会にする(深刻にしすぎない)、最低限必要なお金は回る仕組みを考えておく、など、先輩の実践者たちにいくつか聞いてみるのも良いかと思います。かつて富士見にもお呼びした磯木淳寛さんも、「楽しい活動でなければ継続できない」ということを仰っていたと思います。楽しいことは目的ではなくて、継続のための手段として捉えるという視点もあるんだなと思いました。

いずれにせよ、地域の未来のことを考えて、フラットに議論できる場、というのがいくつかのグループから提言として上がってきているということは、こうした活動が求められている証左でもあります。地域の未来のことを考えて色々語り合うことは、本来は楽しいことであるはずです。人口が自然減していく減少は世界的に見て最先端の課題です。私たちが向き合っているのは「最先端の課題なのだ」「それを解決することは、最も創造的な活動の一つなのだ」ということを念頭に、議論を続けていただけることを願っています。

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