野瀬 泰申さん ブラウジングトークセッション

野瀬 泰申さん
こんにちは
ヤキュージョーです
2010年12月16日、日本経済新聞社特別編集委員の野瀬泰申さんに食品サンプルの歴史や日本の食文化の地域差についてお話を伺いました


野瀬さんは、食品サンプルについて書かれた「眼で食べる日本人」や食文化の地域差について書いた「天ぷらにソースをかけますか」など我々の身近で見過ごしがちな食のありかたについて研究、執筆されています。
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食品サンプルといっても我々には当たり前のように思えますが、野瀬さんによるとこれは日本から発生した独自文化のようなのです。
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お隣の韓国についてはソウルオリンピックのときに、諸外国からの旅行者に対応するため急速に食品サンプルがひろまったそうです。
日本での食堂への導入の始まりは百貨店のレストランだったそうです。当時百貨店は大賑わいで、そこに付属するレストランも行列ができるほどだったとか。店側は少しでも人の流れをスムーズにさせるために食品サンプルを導入し、これが大成功。サンプルを置くことでさらにお客さんが入るようになったと野瀬さん。
食品サンプルができるまでは本物の食材を毎日店頭に展示していたそうで、高価な食品サンプルも、その展示食材費と比べると安くあげることができたそうです。
また、料理写真と食品サンプルの違いについてもお話いただきました。食品サンプルは料理の情報を「伝えすぎない」ところが大切とのこと。そう言われると、自分がサンプルを見ているとき何を考えてどこを見ているのか漠然としています。今後は自分の意識に注意してみてみたいです。
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食品サンプルの歴史をうかがったあとは、最近流行しているB級グルメの話題へ。
初めて訪れた場所で気になるのがその地方にしかない料理です。野瀬さんは地方をくまなく訪れ、その地域差や歴史について調べています。
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たとえば「エビパン」これは関西でのとある食べ物の名称なのですが、長崎にも同じ料理が存在します。その名も「ハトシ」。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、パンにエビのすりみを塗って揚げてある料理です。そもそも中国の料理だそうですが、長崎に渡りそこから北上して大阪でエビパンとして地域になじんでいるようなのです。
そのほかにも鉄板焼きの北限や、新潟のイタリアンなど不思議な料理をたくさん紹介していただきました。
野瀬さんの食文化に関する活動はホームページでもご覧になれます。
「列島あちこち 食べるぞ B級グルメ」
ご来場の皆様、野瀬さんどうもありがとうございました
さて、ご好評のブラウジングトークセッション年明け1人目は「図書館を使い倒す!」の著者である千野信浩さんをお迎えします。意外な図書館の真実が明らかに!!!
どうぞお楽しみに

28. 12月 2010 by CDC STAFF
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